村内木造建築

十津川村は、村内の公共建築物に
積極的に十津川材を使用しています。
都市部への木材供給にとどまらず、
村民の皆さまと山の恵みを
分かち合う村でありたいと考えています。

Case 01子どもたちに木の校舎を 十津川第二小学校(2017年4月開校)
・十津川中学校(2012年4月開校)

自然素材をふんだんに使用した木造校舎は、インフルエンザの蔓延を防いだり、子どもたちの集中力を高める効果が実証されています。子どもたちが毎日過ごす学校だからこそ、「最高の教育環境を」との思いで村産材による木造校舎にこだわりました。
地元の木材で建てた校舎は、単なる校舎ではなく、「木材」という素材を通して、「自然への感謝」、「先人へ感謝」、「歴史を大事にする」心を育み、ひいては「地球環境」を考えるきっかけになっていくと考えています。

TOPICS

JAPAN WOOD DESIGN AWARD 2015

“木のある豊かな暮らし”が日々の生活を彩る社会を目指した「ウッドデザイン賞2015」の「コミュニティー部門」に十津川中学校が入賞しました。

十津川第二小学校外観

十津川第二小学校内観

十津川中学校外観

十津川中学校ロビー

Case 02村民の心に寄り添う 木造応急仮設住宅

2011年9月に発生した紀伊半島大水害により、十津川村は甚大な被害を受けました。少しでも被災された方々の心と体の休めていただけるよう、応急仮設住宅の建設には、村内で生産、加工された十津川材を使用。住まわれた方からは、「暖かい」と評判をいただきました。

TOPICS

2012年:地域住宅計画推進協議会 第7回地域住宅計画賞 奨励賞

Case 03村民と考える村の暮らし 復興モデル住宅・復興村営住宅

紀伊半島大水害からの復興を目指す取り組みの中で、木にこだわった十津川らしい「復興モデル住宅」2棟(2戸)と「復興村営住宅」15棟(15戸)を建設。外観は集落に溶け込むよう配慮し、断熱性・防音性・防露性に優れた十津川杉の木質断熱材を採用して機能性、省エネ性にもこだわりました。
住宅の設計にあたっては、村民や村の大工さんと話し合い、村の地形と天候に適した住まいづくりを研究。十津川らしい住まいづくりの手法を整理し、復興モデル住宅・復興村営住宅に採用しています。

TOPICS

  • ■復興モデル住宅
    2013年:地域住宅計画推進協議会 第8回地域住宅計画賞 大賞

  • ■復興村営住宅
    2014年:建築研究所すまいづくり表彰 地域住宅賞 大賞
    2014年:都市住宅学会 都市住宅学会業績賞

復興モデル住宅の外観

復興モデル住宅の内観。木のぬくもりを肌で感じられるつくり。

集落溶け込み型の復興村営住宅(谷瀬団地)

集落溶け込み型の復興村営住宅(高森団地)

復興村営住宅の外観。十津川らしい石積みの設え。

復興村営住宅の外観。斜面を利用した吉野建て半地下タイプ。

Case 04住民が支え合い暮らす集合住宅 十津川村「高森のいえ」

住み慣れた地域で、最期まで安心して暮らして欲しい。住民同士の助け合いやつながりをデザインした集合住宅が、十津川村猿飼の高森地区に完成しました(2017年3月)。特別養護老人ホーム「高森の郷」に隣接し、単身/二人世帯の高齢者向け住宅4棟(8戸)、子育て世代向け住宅1棟(1戸)が連なるように建てられています。居住者たちで耕せる畑や、渡り廊下のベンチ、縁側など、ご近所さんとのコミュニケーションが生まれる工夫は、木造応急仮設住宅で高評であった設えを取り入れたもの。近隣住民と共同で利用できるイベント広場やふれあい交流センター棟もあり、集落全体の拠点としての役割を担います。十津川村では今後、この様な「高森のいえ」をモデルにした集合住宅の建設を村内6地区ほど構想中です。
※詳細はこちら(十津川村役場公式サイトへ)

渡り廊下で連なる建物群

各住戸からすぐに出入できる共用の中庭

高齢者世帯向け住宅の内観

子育て世代向け住宅の内観

子育て世代向け住宅(共用スペース)は団らんの場

広々としたふれあい交流センターは多目的に利用可能