十津川、山の民

山の民の誇りを持ち、十津川村に生きる人々を紹介します。

Vol.1

2017.03.10

山を傷めない、優しい林業を次の世代へ。

(株)十津川造林 代表取締役東 伸彦さん

林業の世界で13年。父親のあとを継いで十津川造林の代表取締役に。
最新の機械を導入し、人と山に優しい林業に取り組んでいる。
休日は5人の子どもと遊ぶお父さんとしても大忙し。

林業で山を傷めないよう、優しく。

林業を営んでいた父親の影響で小学生の頃から山に入り、気が付けば山、自然がとても好きになっていたという東さん。現在は、代表として林業会社の事業を取り仕切る立場として、山に優しい林業を心がけています。「作業道をつくる際、掘り起こしてよけた切り株をそっと道のわきに植え直してあげると、また生き返ることがあります。また、私が子どもの頃に山で植えた木が、ぐんぐん育っているのを見るととても嬉しいですね。林業のサイクルは50年、100年と、長い目で考えなくてはいけません。自分の子どもや孫にも美しい十津川村の山を残せるよう、山を傷めないよういつも考えています。」

林業先進国のヨーロッパの機械を導入。

林業の機械化を進めることは、作業効率向上の観点だけでなく、作業員の安全確保においても重要です。東さんは、ヨーロッパの林業先進国の最新の機械の動向を常に確認し、積極的に取り入れています。「昨年、オーストリアのハーベスタを購入したところですが、今年も良い出会いがあればと、6月にスウェーデンで開催される世界最大の林業機械展を見に行く予定です。」
 機械だけでなく、身に着ける道具にもかなりこだわっています。

子どもたちに、かっこいい林業を見せてあげたい。

「いつかは子どもたちにも林業に興味を持ってほしい」と語る若社長は、5人の子どものお父さん。「林業ってかっこいいんだぞってところを見せなくちゃいけないと思っています。まださぐりさぐりで、どうするのが一番よいのか考えているところですが、山とともに生きるかっこいい林業を目指して一生懸命取り組んでいきます。」

山から木を運び出すタワーヤーダ

枝を落として寸法切りまでを一台で

チェーンソーでも切れない!ドイツ製の安全靴

普段お使いのチェーンソー

現場現場がわかるよう、原木に印をつけます

間近で見るチェーンソーは迫力満点